夜が深く長い時を越え

いくら強がろうと、本心は隠せず、妙に緊張感のある夢を見た。

これから起こりうる現実がベースになってるであろう。

参っちゃうね、たはは、と流していくしかないんだな、これが。

だって、現実は現実でもう常に進んでいるしね、そこに抗うことはできない。

夢くらい、ロマンチックでノスタルジックであってくれ、と切に願うが。

そうも上手くは行かないのが、人間の脳味噌なんでしょうか。

ちっきしょう、現実も夢も、生活の手垢にまみれて、ぐっと我慢を強いられるのか。

諦念。

せめて、せめて今夜だけは、お城に囚われたお姫様を助けに行くような設定にしてほしい。

そのために、鼻の下にマジックで口髭でも描いて寝ようかと思うのであった。