夢見る頃を過ぎて
冷たい風が現実に引き戻す帰路。
芸能人になりやがって、客も神格化し過ぎやがって、と悪態つきつつ、天下一品をすする。
チャーハン定食である。
うまい。
うますぎるわけじゃないんだけど、うまい。
うますぎないからこそ、うまい。
これくらいがベスト、っていう塩梅が、何事にもある気がする。
振れ幅は魅力だけど、副作用みたいなもんが付きまとうことが多い。
意外にそれが厄介で、僕の人生においても非常に大きな課題として立ち塞がる。
かといって、振れないと生きてる心地もしないんだけどね。
市営地下鉄は思ったよりも空いていた。
空いているけど座れないけど。
人生これくらいがベストなようだ。
オーケー、地元の駅までもう一息。